OLYMPUS VIETNAM CO., LTD.

投稿日:2025年4月7日

内視鏡をはじめとする手術用医療器機の生産と販売を、37の国と地域で展開するOLYMPUS株式会社。製造拠点のひとつである、ベトナムDong Nai省の工業団地内にあるOLYMPUSVIETNAM CO., LTD.を訪ね、約1,660名の現地従業員のマネジメントについて、対話のあり方を中心にお話をうかがった(2024年3月6日インタビュー)。

従業員との丁寧な対話

OLYMPUS VIETNAM社では、現地従業員との丁寧な対話を心がけている。特に、賃金額や昇給など金銭報酬に関わる通達や、人事制度の変更などについては、それに至った経緯や本社の考え方、ベトナムの社会状況など、さまざまな角度から、その理由や背景を丁寧に説明することを大切にしている。それでも不満が出るような場合には、職制を介して聞き取りをおこなったり、人事担当者が個別に対話をしたりと、様々なチャネルから納得が得られるまで説明を尽くし、従業員を尊重した誠実な姿勢を徹底している。

高い女性従業員比率、管理職比率

DEI(ダイバーシティ・エクィティ・インクルージョン)経営を本社の方針に基づいて推進しているが、OLYMPUS VIETNAM社では、現実に即した形で実現できている部分も多い。例えば、女性活躍の分野では、全従業員の70%以上が女性で、管理職も女性が多くを占める。医療機器という繊細なものづくりをおこなう上で必須となる手先の器用さや細やかなマネジメント能力を重視し、性別に関係なく、必要な人材を採用し活用してきた結果が自ずと女性活躍に繋がっているという。

人材育成と業績向上の好循環

OLYMPUS VIETNAM社では、資格取得による賃金アップや、優秀な人材の日本留学・研修制度などを整備することで、積極的に人材の育成を図っている。ベトナムではキャリアに対する成長志向が強く、総じて離職率は高い傾向にあるが、人材育成を大切にしているOLYMPUS VIETNAM社では辞める人は少ない。

現地従業員の育成により、結果的に業績が向上し、それによってまた新たな雇用が創出されるという成長の循環を生みだすことで、ベトナムと日本のウィン・ウィンの関係づくりをめざしている。

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